クリエイティブアーツ(創造的アート) は人生を彩る強力なエッセンス
旅するアートセラピスト /心理療法家
“かおりん”こと高山佳緒理です。
今回は、わたしが心理カウンリングのプロセスで主に用いてる「心理療法」のひとつ『芸術療法(アートセラピー)』についてご紹介したいと思います。
その前に、まず「わたしとアートセラピーの関係」について、少し体験を交えてお話しさせてください。
わたしが「アートセラピー(芸術療法)」というものに出会ってから25年が経ちました(なんと四半世紀)。
アート表現を「心理療法」のメインツールとして関わり始めてからは20年を超えました。
その間、例えば「ことば」を主媒体にする手法やスキルも興味の赴くまま学んだり身に付けてきました。…きたと思います。
(長らく“講座WSジプシー”気味だったなぁ)
何より忘れがたいのが、幼少期から放置したままだった「トラウマ(心的外傷)」が、三十路入ってすぐにみまわれた“底つき”キッカケで、次々と現れてきたこと!
人生レベルで想定外のことでした。
(※心的外傷というのは、長い年月かつ複雑なものほど時間を経過してから出てくることも多いのです)
ある親密な関係の破綻から、仕事・友人関係もろもろ行き詰まったこと。
それらを奇跡的に乗り越えることができたのは、『セルフヘルプ(自助)グループ』と回復プロセスを共にした「仲間」との出会い。
人生レベルの変容をもたらした『気づき』と『覚醒』のプロセス。
さらに。トラウマ治癒のためにカウンセリング/心理療法に3年通ったこと。
これらは、今のわたしを構成するかけがえのない体験になっています。
ほとんどが、わたしの心理援助スタイルにも良き影響を与えてくれています。
特に、長らく作用してくれてるのは『アート表現』を用いた自己解放と、自己回復・治癒のためのカウンセリング/セラピーです。
どんなに窮地が重なろうとあるがままの自身をアート表現し、なんらかの形で受け止めてもらうプロセスを経ることで、不思議なことに課題を突破できてゆく。
サバイバル当時には気付けなかったことも、振り返ると、ここにつながってくるのです。
20年ほど経過しても、未だ【「アート(セラピー)」の効力】は衰えません。
■「アート表現」の何が「強力」なのか?
「アートセラピーで用いるアート表現」で
『得られやすい効用を3つにまとめてください』
と聞かれたら、わたしはこう答えます。
① 気持ちを自由に表すことができて 視野が広がる。
② 自身の内面が視覚化され 気づきや理解を得られやすい。
③ クリエイティビティが活性化し 課題解決が楽になる。
総じて【過去から今の自身を整理しながら 未来志向になれる】というところでしょうか。
最初の2つ ①、②は、比較的よく見聞きするものかもしれません。
「体験」「体感」したことある方も、結構おられるのではないでしょうか。
特に「うまく言葉で表現できない気持ち」を多くの人が抱える現代では、“自己表現”できることそのものが貴重な体験になります!
では3つ目、
『③クリエイティビティが活性化し 課題解決が楽になる』についてはどうでしょう?
抽象的で分かりづらいかもしれません。
まず、そもそも「クリエイティビティ」とはなんぞや?
ひとことで言えば「創造性」を意味します。
- 何かを生み出す。
- 新しいもの・ことを創る。
- 既存のもの・ことに何かを加えて新たなもの・ことを作る。
などというと少しなじみ良くなるでしょうか。
この創り出す・創造するという行為や思考(意識)は、ヒトが誕生してから今までずっと脈々とつづき、営みが途絶えたことがないようです。
少なくとも今日までの人類世界は、進化しつづけています。
自分では「何もしてない」と思ってる時でさえ、実は自然と何かを動かしてたり、気づかないうちに何かを生み出してることもあります。
そんな「人」の持つ「クリエイティビティ(創造性)」を、強力に活性化させてくれる方法が『アート Arts 表現』なのです。
■「クリエイティビティ」はほとんどの人に備わっている
このように、「アートセラピー」や「クリエイティビティ」に関する話をすると、
“アート”というくらいだから「クリエイティビティ」も必要だよね。
(わたしには縁がないから、よく分からないケド…)
みたいな感じで「特別視」されることが多いですが、逆に珍しいことではないのです。
「クリエイティビティが必要」もなにも
元々ほとんどの人に「クリエイティビティは備わっている」のです。
クリエイティビティ(創造性)って大切!
と言ったとき、
すでに備わってる創造性を どうやって見出すか。
どう活性化させていき、自分の暮らし人生に活かしていくか。
という視点で捉えていきます。
このクリエイティビティを、活性化するのに効果的なのが「アート表現を試みる」こと
というわけです。
いかがでしょうか?
「納得できた!」とはいえないけれど、
実は自分の中にも“そういうもの”があるのか〜。
あるとしたらちょっと楽しくなるかも。
という感じはしてきませんか?
■クリエイティビティが活性すると対人援助も“ラク”になる⁈
わたしがかつて抱えてきた、複雑に絡み合ったトラウマから少しずつ回復していく中で、言葉だけに寄らない方法に大きく助けられてきたことは、文頭に書きました。
アート(非言語)表現を《継続して体験していく》なかで、自身の内から熱い想いや、それまで想像もしなかった発想や発見が出てきたことが、何度も何度もありました。
「アートセラピー」 が、単にアートする(描いたり造形する)だけでない、ということの意味は、ここにあります。
自分で表現したモノ(アート作品など)を、カウンセラー・セラピストと一緒に見直したり語ることにより、それまで認識できていなかった自己の在りようや、自分を取り巻く人との関係が少しずつ理解できるようになりました。
「セラピー(心理療法)」として「アート」を用いることの意義はここにあります。
※《キルトラボ》では、描くだけなく、いろんな表現様式を組み合わせる「表現アートセラピー」を軸に心理面のサポートしています。
ただ残念なのが、『アートセラピー』の方法を系統立てて学べる機関が日本では数少なく、まだまだ発展途上です。
一方で、(この10年ほどの間に)主にアーティストや絵を描くことに親しんでる人たちにより、いろんなカタチの「アートセラピーと言われるもの」が拡がってきています。
認知度や興味関心が高まっていることは、なんらかの効用が出てきているともいえます。
よくよく観察すると「セラピー」と言えないものも発生していますが(苦笑)
7、8年前まで「アートセラピー」という言葉が、ここまで広まるとは想像だにしてなかったことを思うと、感慨深いですね!
それにしても。
なぜここまで(地味ながら)認知度が上がり、アート(セラピー)に触れる人が増えているのか。
長年の臨床・援助活動を振り返ったところ
ワークに取り組むクライエントさんだけでなく、セラピスト・カウンセラー(ワークを提供している人)にも「クリエイティビティ(創造性)」の活性化が起きているのではないか。
という、一つの考え方が出てきました。
わたし自身、日々の個別カウンセリング・セラピーセッション中に、クライエントさんがワークするそばで、ある種の心地よさを感じたり、逆に感情的なものが動いたり、クライエントさんの状況に寄っていろんな感情体験しています。
これは言葉のカウンセリングやセラピーセッションでもあることですね。
いわゆるカウンセリングのプロセスでは欠かせない「カウンセラーの共感性」が強いと、クライエンさんの感情の動きにも共鳴しやすい。
このプロセスを、構造的に活かしてクライエントさん自らの気づきや意識化に影響を与えてゆく。
ただ、アート表現を交わすと、他の言語メインの方法と明らかに違うところがあります。
それは「言語アプローチより ラ ク で あ る 」ということ。
「ラク」であり「楽しく」もある。
アート(ワーク)を媒介すると、変化や気づきの「相互作用が深まる・強まる」。
ということを実感してきました。
ひいては、回復や解決への物理的時間の負担も軽減される。
→「ラクになる」
これまでの「心理カウンセリング」は
例えば『1回50分枠で、都度延長して半年・1年…』などの形で進められることがほとんどでした(ではないでしょうか)。
これが、アートを用いると、
【90分枠で3〜5回でおおよその問題が整理され、解決の糸口が見出され、気がつくとクライエントさん自身で新たな一歩を踏み出されているーー】
というようなことが ひんぱんに起きます。
(※当所の割合で言うと継続セッションの88%ほど)
「カウンセリングは、プロセスを継続していくからこそ意義がある」
と言い切れないケースが、アート表現を介すると起きるのです。
しかも、セラピストもラクになってゆく。(キャリアや場数の影響を見込まず)
こんな良きことなら、もっと多くの人が活用できたら良いではないか!
そんな思いで、このたび【実践アートセラピー集中コース】を作りました。
クライエントさんの問題解決や回復に有益な手法・方法はないかーーと探っておられる心理カウンセラー、セラピスト、対人援助職の皆さま!
ぜひ『アートセラピー』に着目してみてください。
■クリエイティブ要素を取り入れて活動をバージョンアップしよう!
ご自身の専門に「アートセラピー」の方法を加えてみませんか?
今回のコースは、まず「アートセラピー」で用いるようなアートワークをたっぷり体験していきます。
ご自身がアートセラピーのワークの効用を体感できます。
「自己体験・体感をしっかり得ている」ことは、自身が軸になりつつも、他者への客観的な視点も持てることになり、何よりも“強み”になります。
(↑この辺りについては、コースの中でもう少し深掘りしていきますよ!)
もちろん「アートセラピー(芸術療法)」の成り立ちや様々な手法、心理療法としてのアートセラピーの背景にある理論の学び、欧米のアートセラピー事情まで知れる講義もあります。
その上で、実践できるようになるための実習まで織り込んだ特別コースです!
さらに!
願わくば年内に見通しつけて、来年はさらに活動を充実させたい!というお声に応え、
今回、短期集中3ヶ月となっています!
今年の残り3ヶ月で、来年の準備をしましょう!
体験を共にできること・お会いできることを楽しみにしてます!
クリエイティブアーツで
創造性にあふれた援助者になる!
心理カウンセラー/セラピスト
対人援助職のための
実践アートセラピー*集中コース
限定10名
*今期のみ特別料金にて参加可能!
◆参加要項・お申し込みはこちらから◆
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